
いまや博多の初夏の風物詩となりつつある「船乗り込み」が今年も賑やかに艶やかに執り行われました。
爽やかな陽気に誘われ、博多川の両岸には早くからたくさんの見物客の姿。
今回は、十八代目中村勘三郎さんの襲名披露公演ということもあり沿道や橋の上は人・人・人の大賑わい。
船乗り込みとは、歌舞伎興行の際に役者がご当地到着を船に乗ってお披露目する歌舞伎独特の伝統行事。
現在では大阪とここ博多でしか見ることの出来ない貴重なものです。
博多の"船乗り込み"は平成11年、博多座開業の年にはじまりました。以来8年間、一度だけ雨で中止になった以外は毎年開催されているそうです。
キャナルシティ博多前横の清流公園から博多リバレインまでの約800mを40分ほどかけて、「どんこ船」でゆっくりと下っていきます。この「どんこ船」、本場水郷柳川からやって来たのだとか。
ベテランの船頭さんが漕ぐ船に揺られ、水上から博多のファンにご挨拶。いやぁ、粋ですねー。
途中、上川端商店街内にある「川端ぜんざい広場」前で勘三郎さんをはじめ「六月博多座大歌舞伎」に出演される中村芝翫さん、市川佐團次さんら総勢12名の役者さんが乗った9艘の船が立ち止まり、口上を述べます。
そういう訳で、地元の川端通り商店街も朝から準備で大忙し。
お揃いの法被を着て見物客を案内したり、船乗り込みのチラシを配ったり、初めて見に来た方に説明したり、船の接岸を手伝ったり。もちろん記録写真を撮ったり。

(船の進行が気になります・・・)

(お客様の来所に備え、待機している方々も…)
そうそう、口上を受けるのも上川端商店街、川端中央商店街、リバレイン商店会、博商会などの役員の方々。

(みなさん仲良くスタンバイ)
13時30分、遠くで花火がなりました。船が清流公園を出発した合図です。
すると、間髪いれず目の前に控えていた福岡藤本会の方々による博多祝い歌、博多どんたく祝い歌などの"迎え囃子"が始まりました。三味線、笛、太鼓、お唄と総勢50名からなる壮麗なお囃子隊です。

花火の合図から待つこと15分ほどで先導の博多座の船が見えてきました。
そして、勘三郎さんが乗った船、芝翫さんに佐團次さんに橋之助さん…。博多川の両岸に集まったファンの熱烈な歓迎に立ち上がり、笑顔で応えていらっしゃいます。

上流の橋をくぐって赤や緑やオレンジと色鮮やかな幟をはためかせながら次々に船がやって来ては目の前の接岸地点に泊まります。


おやっ、役者さんたちの後ろには博多券番の芸妓さんや那能津会のメンバーの方々を乗せた船も。

9艘が揃ったところで、口上が述べられます。
これは、演目と出演される役者さんのご紹介のようなもの。
「中村屋」「成駒屋」「高島屋」とそれぞれの屋号の掛け声が飛び交い、歓迎ムードは一気にクライマックス!

口上を終え、船はリバレインに向かいます。
変わらず、ゆっくりと両岸に集まったたくさんのファンに笑顔で応えながら・・・。

するとどうでしょう。今まで橋の上で見学していた人たちが一斉にリバレインに向かって動き出すではないですか。
まるで民族大移動。みなさんとてもパワフルです。
リバレイン前で船を降りた役者さんたちは、鏡天満宮で参拝したあと同内のフェスタスクエアで終了式典を行い船乗り込みの全行事は終了しました。

ひらひらと川面を舞っていた紙吹雪。
水に溶けて自然に還るように、川を汚さないように…との配慮から"和紙"のみを使用しています。
ここにも、博多を愛する人々のこだわりが感じられますね。
歌舞伎はなんだか高尚過ぎてどうかなぁと尻込みしていた私ですが、これを機会にぜひ博多座に足を運んでみようと思ったのでした。
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中村勘九郎改め十八代目中村勘三郎襲名披露
『六月博多座大歌舞伎』
平成18年6月2日(初日)~26日(千秋楽)
午前の部 午前11時開演
午後の部 午後4時30分開演
詳しくはTEL 092-263-5555博多座まで。




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