「素敵発見事業」と広報誌の回覧事業を推進
若宮商店会は、若宮校区と舞松原校区の両方にまたがる、なだらかな丘に囲まれた住宅街にあります。両校区には約8千世帯が暮らしていますが、住宅地ができて既に40年経過し、高齢化の進んだ地域となっています。
近隣には郊外型の大型店がいくつも進出していますが、なかでも香椎には、最近大型家電専門店が相次いで進出し、いわゆる「家電戦争」を激しく繰り広げています。また、高速バスを利用すると天神地区へ15分で行くことができることから、この地域における昼間の時間帯の買い物客は少ない状況です。
「さまざまな業種の店が揃い、銀行も郵便局も病院もすべて揃っている緑豊かなこの地域で、車に依存することなく、生活に必要な品物を買い求め、文化活動を行い、友人と交流する、そんな優しい暮らし方ができないものだろうか…。」という商店会の想いが、「Compact Town わかみや構想」を創り出しました。
平成17年度に、「福岡市商店街にぎわい支援事業」の助成を受けて実施している「Compact Town わかみや構想」の事業内容は、一店一品運動と連動したクーポン発行を内容とする「素敵発見事業」と商店会広報誌の回覧事業から成り立っています。
「素敵発見事業」は商店会の加盟店のほとんどが参加しています。クーポンを年5回発行し、クーポンの回収結果を分析して、それぞれの個店の問題点を話し合い、利用者から「素敵な店」という評価を得られるよう活動を推進しています。
商店会広報誌回覧事業は、Compact Townで生活を営む人々の活動や、役立つ情報を紹介していこうと回覧板バインダーを配付することから始まりました。バインダーは両校区の各町内に配付するため合計800枚作成され、商店会加盟店の店名、住所及び電話番号が掲載されたすっきりとしたデザインとなっています。なお、バインダーの配付にあたり、自治会役員の中から既存バインダーのスポンサーとの関係を心配する声もあがりましたが、今では生活に役立つ情報が掲載されていると住民から好評を得ています。
また、このバインダーに「若宮商店会だより」を挟んで回覧するよう両校区にお願いしています。この事業を通じて商店会と地域住民の生活との関連を描き、このまちに暮らしていくという意識を喚起しています。

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「街づくり」と「個店づくり」の二層で活動を推進
昨年3月から、若宮校区では、自分たちのまちを自分たちの手で守ろうと自警団を立ち上げました。地域住民の「住みよい街を自分たちの力でつくりあげていこう」というまちづくりに関する意識の高まりのなか、商店会では主体的に広報誌の回覧事業などを通じて校区の枠にとらわれずに、地域住民の方の活動を紹介し、みんなで「住みやすさ」を考えようと提唱しています。
広報誌の「わたしの散歩道」というコーナーで舞松原古墳の杜公園や松崎中央公園など街のよさを再発見する試みを行なったり、中学校の職場体験学習を個店で受け入れたりすることがその例として挙げられます。
また一方で、キラリと輝く個店づくりを実践しなければ、地域の外に向きがちな住民の目を再び内側へと取り戻すことはできず、ひいてはコンパクトタウン構想を実現することはできないという思いが、クーポン事業などなどを支えています。
「コンパクトタウン構想」の活動は今年度で2年目ですが、クーポンが次第に周知されていくなか商店会の役員からは、生活者の考える「素敵」と加盟店の考える「素敵」に温度差があるのではという意見があがっています。そのため、商店会では加盟店の一層の魅力づくりに取り組んでいるところです。
住民から支持される、逸品が並んだ、明るいサービスで、住民から支持される店舗づくりを実践し、回覧板で地域の隠れた魅力と身近な生活情報を提供していく―――「コンパクトタウン構想」は、今商店街が求められているふたつの機能を取り込んだバランスのとれた活動といえるでしょう。
(本記事は福岡市産業振興情報誌 CATCH 2006年3月 No353 より転載しました。)
『若宮商店会』
代表者:会長 山田泰臣
所在地:福岡市東区舞松原2丁目(地図)
☆written by kamibeppu☆
