ふくおか商店街blog ホームページ気になるモノ・サービス > 「お茶の大円」の結納品(平尾商工連合会)

イベントカレンダー

「お茶の大円」の結納品(平尾商工連合会)

和紙を撚り色染めして作られる「水引」は、様々な祝儀や縁起の良い結納飾りなど、日本の伝統文化としてしっかりと根付いて贈物には欠かせないものとなっています。


(日本の伝統文化である結納飾り)

日本の伝統文化である水引の産地は長野県と愛媛県が有名ですが、現在では日系企業が中国の大連へ進出して製造した水引が主流となりつつあるようです。
そんな中、日本の伝統文化を後世に残すため様々な活動をされているのが平尾で結納品を製造・販売をしている「お茶の大円」さんです。


(お茶の大円)

店主の山口さんはもともとは八女茶で有名な星の村で生まれ育ち、小さなころから家族や兄弟と一緒に山仕事をしたり、藁で蓑(みの)や草履(ぞうり)を作ってたりしたので自然に手先が器用になったそうです。
その器用さを生かして昭和37年に「お茶の大円」として結納品の製造・販売を平尾で開始しました。
いろいろな場所での開業を検討したのですが、他の同業者が進出していない新しい土地で顧客開拓をして事業を始めたかったので平尾を選んだそうです。


(店主の山口さん)

今では福岡市内で水引細工を作っている数少ない職人の一人です。
現在、息子さんも水引職人として活躍していますが、職人として一人前になるまでは4~5年はかかるそうです。


(器用な手つきで水引を作る山口さん)

水引を作る専門の道具があるわけではないので、必要な道具は自分でつくらなければなりません。


(傘の骨を研いでつくった道具と両面テープを2つに切る道具)

水引の材料自体は硬いので・・・まず傘の骨を研いでつくった道具を水引細工に差込み、その後、道具の管の部分に水引を差し込んで水引を組んでいきます。


(自分でつくった道具で水引細工をつくる山口さん)

山口さんに業界のお話を聞くと・・・
「都市部ではマンションが増え、結納の品を置くスペースがない家が増えたため日本の伝統文化である結納をしないケースが増えています。その上、中国と日本の水引の完成度のレベルの差はあっても、基本的には一度しか使わないものなので価格の安い中国製が好まれるんですよ。国内の結納品業者にとっては今は大変な時代です。」とのこと。

その一方できれいな水引細工は欧米などで喜ばれる日本の代表的なお土産です。ホームステイで福岡に来た外国の小学生などにも水引細工について一日教室をしています。


(教材の亀細工)

言葉の通じない外国人の方にも理解しやすいように、自分で作成した台紙に材料を置いていくことで簡単に作れるようにしています。


(亀の水引細工の材料一式)


(亀の水引細工の台紙)

また、結納についてお聞きすると・・・
男性側から女性側に収めるのが「結納」といい、女性側から男性側にお返しをするのが「引き出結納」というそうです。正式な結納では「お返し」という言葉は縁起が悪いので使わないそうです。
奥さんが作っているのが実際にお客さんからオーダーのあった引き出結納の一式です。


(引き出結納をつくる奥さん)


(引き出結納の一式)

奥様にお話を聞くと・・・・
「(店主の山口さんの)こだわりようはかなりのものです。お客さんのことを考えて見えない部分まで細かい作業を行っているので他に比べて時間がかかるんですよ。」とのこと。
例えば、結納品を置く台の脚の部分は直接たたみにあたる部分なので、結納を受け取ったお客さんの畳がすれないように角の部分をやすりで丸く削ったりします。


(台座の裏側:角が丸く削られています)

今では結納品よりもお茶の売り上げが多いのですが・・・
昭和43年のピーク時には寝る時間もないほどで結納品を作っても作っても生産が追いつかない時期が続いたこともあったそうです。本当のピーク時には奥さんが出産直前で破水するまで仕事をしたこともあったとのことです。


(豪華な結納品一式)


(松竹梅の水引細工)


(鯛と亀の水引細工)

4年前から山口さんは自らの経験や技術を地元に還元するため毎年12月に高宮八幡宮に大しめ縄を奉納しています。
また、2002年には前原の市民祭りのために製作した亀は、4~5人のスタッフとともに2日間で製作したものです。


(藁で製作した亀)


(お米ギャラリーに展示した飾り物)

もっともっと多くの若い世代の人々に結納のことを知ってほしい、日本の伝統文化を守るためにできることは何でもしたい・・・との思いから結納に関するビデオを製作しました。


結納~嫁ぐ日のために~結納式完全収録(九州版)

Traditional Japanese Engagement Ceremony
1.寿美酒から引き出結納まで、式のしきたりや口上の進め方のすべて
2.結納の歴史と意味
3.結納の飾りと水引職人の巧みの技
(伝統を受け継ぐ水引職人のお話)
定価:3,800円

『お茶の大円』(平尾商工連合会)
〒815-0083 福岡市南区高宮1-14-15(地図)
TEL:092-521-5558
営業時間:9:00~19:00
定休日:日曜日

« 前の記事 | HOME | 次の記事 »

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.fukuoka-shotengai.com/mt-cgi/mt-tb-fsb.cgi/803

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

この記事について

2006/01/23に投稿された記事のページです。

ひとつ前の記事
博多の総鎮守「櫛田神社」の節分大祭

次の記事
博多の台所 ぜんざい祭り開催(柳橋連合市場)

この投稿者の記事

Powered by
Movable Type