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ひなまつりはお茶席の専門店「青柳」の和菓子で!(平尾商工連合会)

中央区平尾にこだわりの材料でお茶席専門のお茶菓子を製造販売しているお店があります。今回ご紹介するのは「御菓子司 青柳」が手作りする桃の節句用の和菓子です。


(雛かご:700円)

桃の節句用のお菓子の中でも代表格は引千切(ひっちぎり)です。引千切(ひっちぎり)とは、京都の桃の節句に欠かせぬ、雛菓子で昔宮中儀式の祝儀に用いられた白餅で「戴き餅」とも言われました。中央に、くぼみをつけ、そこへ餅をのせて、赤、白、みどりと春を待つ、女の子のお祝いらしい愛らしさが見られるお菓子です。


(引千切の材料)

まずは、白、赤、緑の錬り切り(ねりきり)で土台をつくります。
練り切りとは、白あんに餅米の粉でつくった求肥(ぎゅうひ)を混ぜて練った和菓子です。適度なやわらかさと粘度があり、手やへらで整形して細工を施し、様々な形を彫刻したり、色粉で彩色して季節に合わせた色、形の物をつくります。

その台のくぼみにきれいに丸めたあんこをのせます。

そこにあんこに寒天を混ぜたものを「通し(うらごし器)」で細かくします。

裏ごししたものを一つ一つ箸でのせていきます。

これで引千切(ひっちぎり)の完成です。


(引千切)

次は干菓子の製作です。
白色と緑色の和三盆を準備します。白色の和三盆は特別にオーダーした銅製の器にいれます。鉄製の器だとあくが出たり、白のあんこや材料が黒ずんできたりするからです。


(手前は片栗粉の入った袋)

片栗粉を振りかけて和三盆が木型にくっつかないようにして、みどりの和三盆を木型の先のほうに親指で押し付けます。


(桜の木でできた木型:昭和51年から使用)

木型にふたをして、上から白色の和三盆をたっぷりかぶせ、しっかりと押し込みます。

余分な和三盆をきれいに取り除いて・・・


干菓子「つくし」の完成です。


(つくし)

この他にも「お雛様」「千代結び」、「ちょう」、「うぐいす」、「紅梅」、「わらび」、「貝づくし」、「串だんご」を作っていきます。


(お雛様)

有平糖はできたばかりだと歯に引っ付いたりするするので糖化するまで一週間かかります。


(千代結び)


(ちょう)


(うぐいす)


(紅梅)


(わらび)


(貝づくし)


(串だんご)

できあがったお菓子をきれいに箱の中に飾り付けて「花二重」の干菓子の段が完成です。


(「花二重」の干菓子の段:1,500円)


(「花二重」の生菓子の段:1,300円)

お茶菓子職人にとっては木型は財産です。この木型は青柳さんの祖父の代のものからを含めると100個以上にもなります。木型はすべて堅い桜の木でできており必要に応じて京都の専門店に注文します。


(さまざまな木型)


(左から梅、桜、菊の木型)

写真の一番下の木型は黄色の材料を使用すると菜の花、紫の材料に変えることでアジサイにもなります。


(上から・・・もみじ、水、菜の花)

そして実際にできた菜の花です。


(菜の花)

「御菓子司 青柳」は平尾の商店街に一般のお客さん向けにお茶菓子の販売のためにお店も開いていますが、市内のお茶の先生からお茶席やお稽古で使うためのお茶菓子が売り上げのほとんどを占めます。
お茶の先生方に器にあわせたお茶菓子の見本を製作し提案します。早いもので半年先のお茶会の見本を求められることもあります。壁に貼られた注文は多種多彩です。


(手書きで依頼主からの様々な要望が記入されている注文票)

また、お茶もいろいろな流派の先生からお菓子の依頼があるので、同じ流派に同じお菓子とならないように・・・つまり、お茶会に参加されてる方にとって同じお菓子が続かないように記録をきちんとつけて対応しています。


(注文を記録したノート)

定番商品としてショーケースには12種類のお菓子がありますが、桃の節句が終われば次は春の桜、菖蒲といったように季節に合わせてお菓子を作っていきます。だいたい一ヶ月のサイクルで変わっていきます。


(桃の実のすがたをうつす西玉母)


(菜の花キントン)

青柳さんは高校を卒業してすぐに京都の専門店で15年間修行したのち、平成元年に平尾の土地でお父さんの代から続く「青柳」でお菓子づくりを始めました。いい材料を使用してきちんとしたものを皆さんに提供したいというのが青柳さんの考えです。お茶席で果物が出されるなど・・・すこしづつお茶席やお茶菓子への考え方も変化してきていますが、和菓子の文化をきちんと伝えたいのでお茶会の青年部にお菓子について講演することもあります。


(青柳さん)

青柳さんにお菓子つくりについて大事にしていることをお聞きすると・・・
「残念なことは暮らしの中から季節が失われつつあり、年々お茶をたしなむ人が減っていることです。ですので、和菓子をつくるときは特に季節感を大切にしています。お茶席で召し上がる方々に和菓子の中に季節の訪れを一足早く表現して季節感をお伝えできるように努力しています。食べておいしいのは当然として、美しいさや食感、米、小豆、芋など天然の素材から生じるほのかな香りなど人間が持つ感覚すべてに訴えるように工夫しています。」と語ってくれました。
和菓子というと団子やお餅などとお茶席のお菓子がごっちゃになって連想される方も多いと思いますが、フリー百科事典『Wikipedia』によれば・・・
京都の和菓子は、宮中や公家、寺社、茶家におさめたり、特別なお祝いのためにあつらえる「上菓子」、ふだんに食べる「おまん(饅頭の略)」や「だんご」「餅菓子」にわけられる。前者をつくるものを菓子匠、御菓子司などと称し、後者をつくるものを「おまんやさん」「おもちやさん」と呼んだ
とあります。

「御菓子司 青柳」さんは福岡市内で数少ないお茶席専門の御菓子を扱っているお店です。
今年はお茶席の専門店「青柳」の和菓子で「桃の節句」を祝ってはいかがでしょうか?


『御菓子司 青柳』(平尾商工連合会)
福岡市中央区平尾2-14-21(地図)
TEL:(092)531-4250
営業時間:9:00~20:00(平日) 9:00~18:00(祭日)
定休日:日曜日(配達のみいたします)
※但し、お彼岸、お盆は定休日にかかわらずあけております。尚、お盆休みは8月16日~18日です。

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2006/02/27に投稿された記事のページです。

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