中央区平尾に昔ながらの材料と製法で「本物」の豆腐づくりを追求しているお店があります。
今回ご紹介するのは「加藤本店」の豆乳です。

「加藤本店」は清らかな水と自然に恵まれた福岡県の八女市で大正10年に豆腐造りをはじめた歴史を持つ豆腐屋さんです。

(四代目店主 加藤信介さん)
四代目の加藤信介さんは加藤豆腐店四代目店主として、9年前に店を継ぎさらに上質な豆腐造りを探る中、屋号を「加藤豆腐店」から「豆藤」へと変更し、対面販売にこだわった豆腐屋を福岡市内に3店舗(平尾、大橋、井尻)を運営しています。

(加藤本店)
が・・・平尾のこの店だけを「加藤本店」として屋号をつけ営業をしています。
なぜこのお店だけその名前にしたかというと・・・・
2005年4月までは加藤さんが試行錯誤して作り上げた7種類の豆腐を八女の工場で製造し「豆藤」で販売していました。
2005年5月より豆腐作りのためにお店を移転して、昔ながらの豆腐作りをはじめました。豆腐の製造・販売を行うお店を「加藤本店」、八女でつくられた豆腐を販売するお店を「豆藤」としてブランド化を図っているのです。

(豆藤の大橋店)
現在、加藤本店は2005年4月に入社した期待の新人の竹藤くんに任されています。

(期待の新人 竹藤くん)
豆腐作りというと深夜からつくっているイメージがあるのですが、「加藤本店」では朝の6:30より豆腐の仕込が始まります。
加藤さんにこのことを聞くと「そして毎朝、朝食用に豆腐を買いにきていたのは冷蔵庫のない時代のことです。なので、昔は深夜から豆腐つくりをやっていたようです。」
今は冷蔵庫も各家庭にあるし、朝食用にわざわざ豆腐を買いに来るお客さんもいないので6:30からで十分間に合うそうです。ただし、毎日2,500~3,000丁を製造している八女の工場では深夜から豆腐作りを行っているようです。

(朝6:30はまだ薄暗いです)
加藤さんがこだわっている手作り豆腐のつくり方は・・・・
1.まず、厳選された大豆15kgを一晩、釜の中でろ過した水に浸します。
冬のこの時期は12~13時間、逆に夏は7~8時間と水につける時間を変えるそうです。

(一晩、ろ過した水に浸けられた大豆)
ここで使用する大豆は加藤さんが理想の豆腐を作るために捜し求めつづけたものでアメリカのオハイオ州の農家からすべて買い取ることで契約して栽培を依頼したものです。なので、国内のどの豆腐屋さんもこの大豆は使用していません。
この大豆の特徴は、通常の大豆よりも少し小ぶりなのですが、糖分・脂肪分が高くなっており、柔らかめの豆腐を作るのに適しているようです。
アメリカのこの農家では加藤さんのリクエストに応じて約5年かけて品種改良してくれたとのことです。当然、この大豆は遺伝子組み換えをしていない大豆です。

(加藤本店で使用している契約栽培の大豆)
2.電動の石臼で一晩浸けた大豆をすりつぶします。

(電動石臼に大豆をいれます)
電動石臼の中に大豆が詰まってしまわないように適時加水します。温泉豆腐をつくる場合はこの加水する時点で温泉水を使用します。

(ろ過した水を加えます)
気候、気温、湿度によって加水する量やタイミングとか違います。このあたりは職人として実際に毎日豆腐を作り続けてみないと分からないそうです。

あっという間に大豆がすり潰され豆腐の元となる生呉(なまご)ができあがります。

(大豆をすり潰されてできた生呉)
この時点ですでにすり潰された大豆の匂いがお店に充満しています。
3.すり潰した大豆を豆腐つくりのために特別にオーダーした大釜に移して一時間ほど焚きます。

(豆腐つくりのために特別にオーダーした大釜)

(地釜をひたすらかき混ぜ続ける竹藤くん)
常にかき混ぜ続けないとすぐに焦げてしまいます。
混ぜるのも大変ですが、火加減の調整が一番難しいそうです。ここでほとんど豆腐の味が決まってします。

(さらにかき混ぜます)
武藤くんは今年5月から豆腐つくりを始めたのですが、ずいぶん慣れてきたようです。冬は寒いから大変ですね?と聞くと冬よりも暑い夏に直火で大釜を一時間かきまぜるほうが大変とのことでした。

(直火で炊く前の生呉)

(一時間直火で炊いた生呉)
圧縮釜だとこの作業が5~10分で終わってしまいます。
ほとんどのお店では圧力釜を使っていてこのように直火で炊く方式で豆腐を作っているお店は福岡市内にはほとんどないようです。
あえて手間がかかる昔ながらの方法をとっているのにはちゃんと理由があるのです。
圧力釜で炊けばあっという間に加熱してできるのですが、圧力をかけ温めるだけなので大豆本来の味を引き出せないのです。それに対して直火で手間をかけて加熱することで大豆のたんぱく質が変化し甘みやまろやかさが出てくるのです。
こういった違いが出るので、加藤本店では手間と時間をかけてでも昔ながらの豆腐作りをしているのです。
また、圧縮釜に比べ直火釜で炊き上げる方法では水分が蒸気となって飛んでいくので、最終的に同じ大豆から取れる豆乳が少なくなります。
4.その後、圧縮機で圧縮します。

(圧縮機)
まずは粗めの布に中に生呉をすくって入れます。

布の中の生呉に均等に圧力がかかるように調整します。その後、圧縮機のふたを完全にロックします。

生呉が圧縮され豆乳が抽出されます。

圧縮作業中も武藤くんはきびきびと動いて先ほど使用した大釜や電動石臼の掃除をします。

(きれいに水で流します)
最初に目の粗い布で、次に目の細かい布で濾し豆乳とおからに分けます。

(細かい布で濾します)
10kgの大豆を一晩置いて適時加水したものから豆乳は約15リットルしか取れません。

今日の出来具合を確認します。この豆乳を飲ませていただいたのですが・・・ぜんぜん市販のものよりもて味が濃く大豆の香が強かったです。

(豆乳の出来具合を確認する武藤くん)
豆乳が始めての方や子供でも飲めるように味付けした商品(250ml:120円)も販売しています。

味付けはココア、キナコ、抹茶、黒ゴマと日替わりになっています。常連さんになると味付けよりもそのままの豆乳を購入される方が多いとのことです。計り売りできるのでペットボトルをもっていくと便利です。

(写真の専用容器で持ち帰る場合はプラス50円 左:ココア豆乳:170円、右:豆乳:150円)

(1L入りの豆乳パック:380円)
毎朝、この一杯の豆乳を目当てにお店を訪れるサラリーマンやOLさんも多く、取材中にも次々と来店しました。ある女性はその場で陶器の器で250mlの豆乳を飲んで自宅用の豆乳を専用の容器にいれてもらって買って帰りました。

(朝一杯の豆乳)
『加藤本店』(平尾商工連合会)
福岡市中央区平尾2-14-19(地図)
TEL&FAX:092-523-4500
営業時間:7:00~19:00
定休日:日曜日
豆乳について(加藤商店のチラシより抜粋)
豆乳の力ってすごい!
厚生労働省の「食生活指針」では1日100gの大豆を取ることが目標とされていますが一般的な市販の調整豆乳は1杯200mlに大豆約150粒の30g以下のに対し、豆藤の豆乳には倍の300粒の60gが含まれています。
この豆乳で豆類をあまり食べない人も毎日の豆乳でバランスが整えられます。豆乳のたんぱく質は多彩なアミノ酸で作られ9つの必須アミノ酸を全て含む良質のたんぱく質です。
豆乳は低カロリーでコレステロールゼロ、良質な植物性たんぱく質たっぷりの優秀な栄養補給ドリンクなのです。
子供には・・・
豆乳のたんぱく質には、発育に大きな効果をもたらす必須アミノ酸「リジン」が多く含まれ、毎日のたんぱく質源に最適!骨を丈夫にする成分も多く含まれ、成長期の子供に役立つさまざまな働きが含まれています。
女性には・・・
美容にいいビタミンB郡やEがたっぷり!女性に不足しがちな鉄分も牛乳の10倍以上含みます。さらに女性ホルモンと似た働きをもつことで注目の大豆イソフラボンがホルモンバランスを整え更年期障害や乳ガンをはじめ、女性特有の病気や不調を予防します。
男性には・・・
豆乳はノンコレステロール!
大豆のたんぱく質や脂質などには、コレステロールを下げる高い効果があり、動脈硬化や心臓病、ガンなどの予防に有効です。外食が多い食生活で不足するビタミンやミネラルもしっかりと補給でき、働き盛りの男性の健康を守ります。

コメント (1)
黒ごま豆乳
とある方から頂いて、加藤さんのところの黒ごま豆乳飲みました。初めは、豆乳に黒ごま~?と思ったのですが、黒ごまのどぎつい味はせず、黒ごま苦手なわたしにも飲めました。豆腐の味が強かったから美味しくいただけたのかもしれません。
ブログみてココア豆乳買いに行くと心に決めました。すごくおいしそうですね♪
豆乳といえば、前に豆乳を使ったビーフシチューを食べたことあるんですが、それもすごくおいしかったですよ。
Posted by: ゲスト | 2006年01月01日 19:06
日時: : 2006年01月01日 19:06